塾選びの際に、個別指導にいくか?集団指導にいくか?悩む人が多いのではないでしょうか。
この記事では、「個別指導と集団指導のどちらを選ぶべきか」について、現役で学習塾を経営する僕の考え方を紹介します。
現役の学習塾経営者ひでぼんです。塾経営9年目で9年連続生徒数UPを達成中。学生時代から合わせると指導歴12年。現場の経験を活かしてリアルな情報をお伝えします。
- 毎年100人規模の学習塾経営者
- 塾経営9年、塾講師12年、家庭教師4年
- 大手IT企業→脱サラ→学習塾を2教室運営
指導スタイル選びの考え方
指導スタイル選びでは人によって合う合わないが存在するので、現状を考慮した選択が必要です。
僕はこの指導スタイル選びの際は、以下の2点に注目しています。
- 第一に「学習姿勢」をみる
- 第二に「学力状況」をみる
この両方からみたときに、どちらの指導形式が合うか決めることができます。
結果をまとめると次の表のようになります。
指導形スタイル選び早見表
姿勢/学力 | 自主勉強の努力ができる | 自主勉強の努力ができない |
得意 | 個別指導 or 集団指導 | 集団指導 |
平均的 | 個別指導 | 集団指導 |
苦手 | 個別指導 | 集団指導+個別指導 |
では、それぞれ詳しく説明していきます。
まずは、学習姿勢を把握する
指導スタイル選びで最も大切なことは、生徒自身が自分で勉強する意欲があるかどうかです。
- 授業以外もコツコツ勉強できる子なのか?
- 自宅ではなかなか勉強ができない子なのか?
この2つに大別してください。
その結果、①の場合は「個別指導」、②の場合は「集団指導」をおすすめします。
理由は次のとおりです。
個別指導 | 分からない問題を徹底的に質問することが、個別指導を最大限に活用する方法。そのため、質問を作るための勉強を自分で行う必要がある。 |
集団指導 | 塾側がきちんと指導カリキュラムを作成した上で授業を実施しているので、通えば最低限必要な指導を受けることができる。 |
つまり、自主勉強ができるならば「個別指導」を最大限に活用することができ、そうでないならば「集団指導」の方が安定的に学習できるということです。
これを間違えると、塾の授業を効率よく受けることができないので十分注意して考えてくださいね。
ちなみに、成績を上げるという観点で言えば、「自主勉強+個別指導」が最もおすすめできるスタイルなので、是非、自主勉強を怠らずに頑張ってもらいたいですね。
次に、現在の学力を把握する
学習姿勢だけで、ほとんどの子が指導スタイルを決めることができますが、先ほどの表を見ての通り、学力上位者と下位者では少しスタイルを変えています。
その点を詳しく見ていきましょう。
指導スタイル早見表をもう一度見る
姿勢/学力 | 自主勉強の努力ができる | 自主勉強の努力ができない |
得意 | 個別指導 or 集団指導 | 集団指導 |
平均的 | 個別指導 | 集団指導 |
苦手 | 個別指導 | 集団指導+個別指導 |
『学力上位+努力できる』タイプの子について
このパターンの子は、指導スタイルに縛られずとも、正しい塾選びさえすれば何をやっても成績が伸びます。
ですから、個別指導と集団指導のどちらを選んでもOKです。
自分の目標と塾の方針が合致していれば問題なしです。
理由は、集団指導塾は上位校に特化した授業クラスを設けている塾が多いからです。
例えば、家の近くに上位校対策をクラスとして設けている塾があるなら指導スタイル関係なく通えます。授業の中で、必要な問題レベルを調整してくれているので、ある程度お任せできるので指導スタイルを意識せずとも十分対策できます。
一方で、上位校を目指す評判の良い塾がない場合は、身近な個別指導に通って不明点をガンガン質問すればOK。オンライン家庭教師を使って、時短しながら質問するのもおすすめです。
よって、このタイプの子は、環境に応じて塾を選べばいいだけなので指導スタイル云々はどうでも良いということですね。
いくつか体験授業を受けてみて、肌感が合う塾を探してみましょう。
余談ですが、以下の記事でオンライン家庭教師を使った学習法を紹介しているので気になる人はチェックしてみてください。
『学力下位+努力できない』タイプの子について
次に、成績が芳しくなく、自分で努力もできないタイプの子です。これはなかなか大変。
もちろん、このようなタイプの子でも、個別指導で成績が上がったり、集団指導で成績が上がったりする子はいます。
ですが、多くの子は伸びず困っていることでしょう。
そこで、僕がおすすめするのが「集団指導+個別指導」のスタイルです。
コストはかかりますが、成績を上げたいなら…ね。
具体的に説明しますね。
集団指導形式は、塾側がしっかりとカリキュラムを組んで授業をしてくれるので、ひとまず塾に通ってくれれば、網羅的に指導を受けることができます。勉強が苦手な子は、何が分からないか分からないという悩みを持っているので、集団指導の「網羅的」という点が合っています。
ですが、このタイプの子は、授業でもあまり質問せず、分からない問題があっても放置しがちです。そのため、集団指導スタイルの「分からないまま授業が進んでしまう」というデメリットをモロに受けてしまいます。
それを回避するために、個別指導を追加で受講します。
個別指導では、集団授業でわからなかった部分だけを徹底的に教えてもらいましょう。もし順調に集団指導の授業を受けていた場合も、個別指導は復習する授業として位置づければ漏れなく日々の学習を進めることができます。
この場合、個別指導塾に通うのは物理的に大変だと思うので、在宅で完了するオンライン家庭教師をフルで活用するのをおすすめします。
これで、網羅的に学習して不明点を解決する流れができるので、成績アップにグンッと近づけるはずです。
オンライン家庭教師のメリット・デメリットは以下の記事で紹介しているので是非参考にしてみてください。
まとめ
以上、集団指導塾と個別指導塾の選び方でした。
改めて、早見表を載せておきます。
指導スタイル選び早見表
姿勢/学力 | 自主勉強の努力ができる | 自主勉強の努力ができない |
得意 | 個別指導 or 集団指導 | 集団指導 |
平均的 | 個別指導 | 集団指導 |
苦手 | 個別指導 | 集団指導+個別指導 |
受験までの大切な時間を使うのですから、適当に考えずにしっかりと子供にあった指導スタイルを選んであげるべきです。
通うのは子供自身なので、体験授業を受けた感想を尊重することも多いでしょうが、本当にそのスタイルが合っているかを判断してあげるのは保護者であって良いと僕は思っています。
この記事が、受験戦争に勝ち残る小さなきっかけになってくれると嬉しいです。